わたしの日記

父を亡くした娘の問答空間

負の螺旋と元旦

晦日や正月は家族が集まってテレビを見たりそばを食べたりおせちを食べる。

毎年それが当たり前で、
幸せだとも、
なんとも思ったことは無かった。

ごくごく自然な行事でしかなかった。。。。。


晦日であることの雰囲気、
新年を迎えたなという雰囲気、

それはテレビから作られている。


家族の雰囲気から作られている。。。。。




だが今年はなるべく雰囲気に呑まれないよう
外出を避け、
テレビを付けず、
何も考えないよう勉強をして時間をつぶすことにした。




それでも、

晦日や正月を迎えたことで一気に崩れてしまった。



世の中の幸せな雰囲気。
本来そうしていたであろう自分。

それらが頭をよぎるだけで、
感情の整理ができたと必死に繕っていたはずの
負の感情を抑えきれなくなってしまったのだ。



抑えていた感情とは




負の感情が湧いてきてしまっている今、

自分で抑え込んでいた感情は何だったのかを明かにするいい機会だと思いついた。



周囲が幸せな雰囲気だからこそ、
自分の負の感情が際立つ。。。。。




お父さんが死んでから負の感情は確かに変化してきた。

負なのには変わりないが、
負の種類が変わりながら負の中にいたのだ。





死んでしまった直後は、
感情が無だった。




無だが、涙が止まらなかった。




「悲しみ」のその先の感情だった。




悲しみ


無の感情から
「悲しい」という感情へと変化した。



お父さんが死んだことが悲しかった。


お父さんともう話せないということが悲しかった。


お父さんと同じ時間を過ごせなくなってしまうことが悲しかった。


お父さんはどんな思いで病院で過ごしていたのかを考えると悲しかった。

苦しい治療を耐えないと生きれなくなってしまったお父さんを考えると悲しかった。


それでも私が会いに行くと笑顔で迎えてくれたお父さんを思い出すと悲しくてたまらなかった。


お父さんのいない世界で私は生きていかないといけないんだと考えると悲しくなった。





寂しさ



悲しい感情に少し遅れて寂しさが湧いてきた。


時には悲しみと寂しさが同時な時もあった。





週末になると実家へ行って、
寂しさを紛らわせた。

お父さんがいるんじゃないかと思うから、
実家へ行く習慣を辞めれずにいた。


実家の仏壇に線香をあげると、
寂しさが和らいだ。



少ししてお墓ができた。
仏壇よりお墓の方が、
お父さんがいる気がして気持ちが安定した。




怒り



必死に繕って周囲に合わせて会話をしていた時は、
繕うのが必死で、
余計なことには気が回らなかったが、


そのうち気になるようになってきた。




「なんで、周りは元気で楽しそうに生きているんだろう?」と。




負に包まれた私なんて周囲は気にもしていない。
口では心配しているようなことを言っても、
内心どう接すればいいのか分からないのが伝わってくる。



LINEのグループでは 「結婚しましたー」 なんてのが流れてくるが、



その日がお父さんの命日だったりするもんだから、
「こいつらが楽しそうに結婚式をあげていた時に、
 私のお父さんは死んだのか・・・・」
と考えると腹が立って仕方がなかった。




悔しさ




怒りから
「今に見てろよ!!」
という思いが生まれてきた。




少し前まで、
「あんたの親だっていつか死ぬんだからな!思い知れ!」
という相手が不幸になることを望む、
怒りに似た思いを持ったこともあったが、



そこから、
「もっと幸せになってやる!見てろよ!」
と、自分が幸せになることを願う考えへと変化した。



幸せになるために、
「前回落ちた社会保険労務士や今年挑戦する行政書士の勉強を必死に頑張ろう!」
という勉強に取り組む原動力へと変換された。



でもこれは決してポジティブな感情ではない。

「今に見てろよ・・・。」
と途方もない悔しさから湧き上がる勉強への執念だった。




内心は誰にも分からない



勉強に取り組む姿だけを切り取って見れば、

人は「悲しみから立ち直って、新たな一歩を踏み出そうとしている」
と安心するだろう。




でも私の内心は全く別だ。

いまだに負から正へと変換されていない。

負から負へと変換されて、
その発散法がたまたまポジティブな行為になっているだけだ。



それを自覚せずに、
「自分は気持ちの整理ができた」
と思い込んで負の感情を押し殺すと、
今日みたいな幸せでいっぱいな雰囲気に包まれたときに、
感情の発作が起きてしまうのだ。



頭ではまだ負であることは理解していたが、
行動が伴っていなかったようだ・・・・。


ちらりとSNSを覗いていたのだ・・・。


与えてはいけない幸せな要素をにわかに取り込んでしまい、
感情があふれてしまった・・・・。



こういう時は、
暗いアニメや映画を見るのが1番安らぐ。


負には負を。
決して負に正を交えてはいけない。。。